お題:パンドラモンスターボール工場でビリリダマが発見されてから半世紀。
— 天波 八次浪 (@yajirow) September 10, 2025
わざマシンが命を得た。
自由を求めて次々と飛び立つディルミナ(仮称)。新技を得て早速使う野生ポケモンたち。騒然とする森を唖然と眺めていた工場長が物音に振り向くと、倉庫の片隅に『ゆびをふる』のディルミナ(仮称)が隠れていた。
— ポケモン版深夜の140字ワンライティング[第二出題所] (@poke_1write_Q2) August 3, 2025
お題:パンドラモンスターボール工場でビリリダマが発見されてから半世紀。
— 天波 八次浪 (@yajirow) September 10, 2025
わざマシンが命を得た。
自由を求めて次々と飛び立つディルミナ(仮称)。新技を得て早速使う野生ポケモンたち。騒然とする森を唖然と眺めていた工場長が物音に振り向くと、倉庫の片隅に『ゆびをふる』のディルミナ(仮称)が隠れていた。
お題:火消し ポケモン:ゼニガメ、カメックス、サイドン、マルマイン、マグマッグ山火事の現場にゼニガメ消防団が駆けつけた。が、みずでっぽうは焼け石に水。カメックスのハイドロポンプで蒸気が立ちこめるも火勢強く水蒸気爆発で中断。
— 天波 八次浪 (@yajirow) September 9, 2025
サイドンが木を薙ぎ倒すも延焼の方が早い。
その時、マルマインが火元に飛び込み大爆発。
火が消し飛んだ跡には瀕死のマグマッグがいたそうな。
お題:わたしは揺らぐことがありません ポケモン:ギガイアス、ゴルーグ昔、封印が解けたゴルーグが町を脅かした。
— 天波 八次浪 (@yajirow) September 8, 2025
鉱石運びのギガイアスがこれに応戦。
オオタチより小さな岩山は堅牢な外殻を落とし、単身、巨像に対峙した。
晴天。屹立した橙の結晶に陽光を受けた小さな岩山が開口、放った眩い光線は巨像の額を貫いた。
巨像は倒れ、岩山は町の守護者と讃えられたのだ。
お題:草迷宮 ポケモン:カクレオン背の高い草の中を走り回って遊んでいると、なにかに正面衝突してすっ転んだ。きゃ、と声がしたけれどなにもいない。ゆるく開いた草の間に赤いギザギザがある。なんだろう。見えない壁に当たって掴めない。手探るとひくひく震えてくくと声がし、サッと若緑色のざら肌が現れた。
— 天波 八次浪 (@yajirow) September 7, 2025
そんな出逢いの友達。
お題:世界一周 ポケモン:カイリュー、ピジョット、ポリゴン2、ネイティオカイリュー16時間地球一周チャレンジが始まった。図鑑のあの記述は休みなく最高速度で飛び続けた場合で実際には至難。
— 天波 八次浪 (@yajirow) September 6, 2025
生中継は同じ速さで飛べるピジョットの持つカメラで、中継リレーの合図はポリゴン2が電波に乗って。
結局ネイティオのテレポートで全都市の通過を生で見物した。凄い迫力だったー!
お題:化石ポケモンは環境に適応して性質が変わる種も多い。寒冷地で氷、霊地で超や龍の性質を得るように、化石から復元された種は石の性質を持ち、生まれた子にも受け継がれる。
— 天波 八次浪 (@yajirow) September 5, 2025
古代に生きた種の有様は現代に生きる復元種とは異なっていたはずだ。過去が覗けるなら、私はその時代の種の生態を観察したいのだ。
お題:気象予報 ポケモン:ドータクン秋祭りは雨の予報。ドータクンと対策を練る。
— 天波 八次浪 (@yajirow) September 4, 2025
朝。にほんばれ連発。祭礼の序盤で力尽きて土砂降り。
昼。雲がくる西の浜であまごいして雨雲を涸らす作戦。雨勢変わらず。
「技で降るんは二千㍑程度や、雨雲は二億㍑はある」と雨雲レーダーを指して兄貴。「でもがんばったな」
夜、晴れ。花火が上がる!
お題:青インク ポケモン:タギングルインクの自作を始めた頃は樹脂を使っていたが、青くしっぶい棘々のウイの実が好物のタギングルと仲良くなってからは、ほらこの通り、ペン先をちょいと咥えて貰うとたっぷりついた毒の真っ青な唾液でA4一枚は余裕で書ける。乾きの早さは水性と油性の間くらい、耐水。日光で褪せるが淡くなった色も好い。
— 天波 八次浪 (@yajirow) September 3, 2025
お題:花道 ポケモン:ポニータ(ガラルのすがた)、ココガラガラルからのゲストが渋滞に遭い、開会直前にポニータだけがココガラに運ばれてボールひとつで到着。
— 天波 八次浪 (@yajirow) September 2, 2025
突貫で説明。
「この花道を……あー、でぃすらんうぇい、すとれーと、ごー!」
なんとか通じたようだ。
曲が流れる。合図ぴったりで躍り出たポニータは残像を引き爆速で花道を駆け抜けた。
あー。
お題:光れる水 ポケモン:ウッウ、サシカマス対岸の街の喧騒が遠く響く。千々に光って緩やかに流れる川面を、岸の流木から羽を緩めたウッウがのんびりと眺めている。
— 天波 八次浪 (@yajirow) September 1, 2025
杭のような魚影が飛んだ。サシカマスだ。ウッウがすっと立つ。行くのか。
光る飛沫が漣になるまでを凝視した後、羽をばさばさしてまた座った。
今はまだその時ではないらしい。
お題:晩夏光 ポケモン:フリージオ、ゴローンひざしがつよい。
— 天波 八次浪 (@yajirow) August 31, 2025
相手のフリージオは早くも溶けかけ……大丈夫か?
俺のゴローンのころがるが直撃! ぐにゃりと形が崩れる!
「うわぁあ!?」
「とけるが功を奏したな」
技かぁ!
形を戻したフリージオが光った。眩しッ!
瀕死のゴローンを前に相手が一句。
「晩夏光 集めて早し ソーラービーム」
お題:行方不明 ポケモン:ヤドキング、ヤドン、シェルダーヤドキングの頭のシェルダーが外れ、島は大混乱に陥った。この海域の複雑な潮流を読んでいた頭脳が失われ、船は動けず漕ぎ出した船は次々と行方不明になった。
— 天波 八次浪 (@yajirow) August 30, 2025
騒乱の間にキングだったヤドンはアホ面で尻尾を海に垂らす群れに戻り、シェルダーは海に帰った。同じ個体を噛み合わせても頭脳は戻らない。
お題:銅銭 ポケモン:コレクレー、サーフゴー古代には商港だった島なので様々な銭がある。
— 天波 八次浪 (@yajirow) August 29, 2025
この島のコレクレーは銅銭を抱えて放さない。しがみつくコレクレーごと摘み上げた『是呉元宝』が不意に弾き飛ばされた。
じゃらん、と重い音。青鈍色の何貫文もの銅銭が人の形を取って滑るように銭を飛ばしてくる!
ホウエン離島のサーフゴーは怖いのだ。
お題:バイオリン ポケモン:コロトック静かな山小屋でバイオリンの練習を始めた途端に外から弦楽器じみた大音声の奇妙な鳴き声。
— 天波 八次浪 (@yajirow) August 28, 2025
「ドやかましい!」
怒鳴ると静まり返る。が、弾き始めるとまた響く。
林に踏み入ると、コントラバスじみた虫ポケモンが弓状の腕を擦り鳴らしていた。
睨み合い、熾烈に弾き合った。
最高のセッションだった。
お題:花火 ポケモン:ズガドーン満天を彩る壮麗な打上花火、間近で見たいですね? ご覧ください、貴方の足下に転がりましたるポップな紳士の頭がドーン!!!💥
— 天波 八次浪 (@yajirow) August 27, 2025
御っ魂消ぇ頂きました、実に滋味豊潤な魂です。ご安心を、魂消ぇってもいずれ満みちて参ります。
「出たぞ! ズガドーンだ!」
では小生はこれにて失敬、御機嫌よう!
お題:入れ替わり ポケモン:バリコオル&ユンゲラー VS コジョフー&ゾロアーク鍵を持ったバリコオルを追い詰めた。相棒が発勁を放った瞬間、姿がブレてユンゲラーと入れ替わる。背後にタップダンスの音。
— 天波 八次浪 (@yajirow) August 26, 2025
「1分前〜♪」
楽しげなジムリーダーの声。
と、
「いけたよー!」
主が開いた扉を前に解錠工具を振る。
私は安堵してイリュージョンを解いた。
館内放送が言う。
「失格!」
お題:インスタントラーメン ポケモン:トロッゴン濃厚系ラーメンに最適なミネラル豊富な硬水を求めて訪れた温泉地の岩山で。
— 天波 八次浪 (@yajirow) August 25, 2025
激闘の末に仲間になったトロッゴンの前に名店『蘭』のカップ麺を置いた。
「トロッゴン、ねっとう!」
蒸気の狭間で麺に熱湯が直撃! 器ごと空高くふっ飛んでいく!
崖下の露天風呂から叫ぶ声。
「UFOだ!」
ちがうんです。
The letters took on life and soul.
We are concrete beings.
Though we are merely proteins filled with lines,
shapes have Hidden Power.
Like the Bird.
文字に命と魂が生じた。
我らは具象である。
我らは線刻に満ちた肉にすぎなくとも、
形は力を目覚めさせる。
かの鳥のように。
お題:遺跡 ポケモン:アンノーン、シンボラー
※画像をタップすると全文が表示されます(横長)
— 天波 八次浪 (@yajirow) August 24, 2025
※画像のALTをタップすると原文が読めます
お題:遺跡
ポケモン:アンノーン、シンボラー#ポケモン版深夜の140字ワンラ pic.twitter.com/Zf4bbR9o03
お題:処暑 ※処暑の初め、綿柎開。 ポケモン:ワタシラガ「雪だー!」
— 天波 八次浪 (@yajirow) August 23, 2025
炎天下、甥っ子が叫ぶ。
指す先には一面の綿畑。
「綿の花や。ヒメの頭と同じやで」
ふわふわ先行する相棒のワタシラガの綿毛を指すと、
「あっちは白いよ?」
と畑を見る甥っ子。
うっ、確かに……かなり汚れて灰色になっている。
「ヒメもほんまは白いんや」
帰ったら念入りに洗おう。
お題:夜明け前 ポケモン:タイカイデン暗闇の中、沖の岩礁からタイカイデンが次々と飛び立っていく。夜目は利かない筈だが躊躇なく羽搏き、強い海風に乗って電気を蓄える。
— 天波 八次浪 (@yajirow) August 22, 2025
空が藍色に染まってくる。急降下した嘴が海面を掠める。その度に魚の群れが散る。
朝凪の浜に長い影を落として佇むタイカイデンたちは朝食を終えて微睡んでいるのだ。
お題:噴水 場所:カイナシティコンテストは惜しくも敗退。カイナ市場の噴水ショーを観て帰ろうか。
— 天波 八次浪 (@yajirow) August 21, 2025
突如バックヤードに息せき切ったおっさんが駆け込んできた!
「ふ、噴水が壊れた! 水技使える選手は加勢してくれ!」
市場の噴水広場で急遽エキシビションが催された。大盛況だった!
謝礼の商品券は結構分厚い。何買おっかな〜♪
お題:ゴールデンレコード ポケモン:デオキシス木星の近くでデオキシスは旅人と出会った。
— 天波 八次浪 (@yajirow) August 20, 2025
旅人はずっと太陽に向かって話し続けていた。
旅人が大切に抱えた金色の円盤を読むと、賑やかな振動が体を満たした。
ここに行ってみたい。
円盤に刻まれた形を真似て、旅人の声の先に向かった。
やがて太陽の間近にぷるぷるした賑やかな星が現れた。
お題:電波 ポケモン:ジバコイルパルデアの大穴の縁の山脈を眩い陽光を反射して浮遊するジバコイルはどこかからの電波を受信している。昼だけ来る、生き物が発していると思しき波形だ。
— 天波 八次浪 (@yajirow) August 19, 2025
遠くカロスでも同じ電波が観測されている。必ず夜に。
空の観測の結果、電離層の生滅と観測地点の変化が一致。
逆算すると発信源は……大穴の底?
お題:かぼちゃ ポケモン:バケッチャ殆ど動かなくなったバケッチャたちを連れて街の跡にやってきた。
— 天波 八次浪 (@yajirow) August 18, 2025
漂う赤子の魂が入り込んだ小さなバケッチャが元気にふよふよ浮き上がる。傍のお母さんぽい魂が大きなバケッチャに入る。密着して漂う大小二匹。中の魂の影響か。
特大バケッチャが不意に筋トレを始めた。駐屯地の宿舎跡。なるほど。
お題:すいか ポケモン:タマザラシ西瓜はビニールプールの中でタマザラシと一緒に浮いていた。
— 天波 八次浪 (@yajirow) August 17, 2025
「冷やしとるんよ」と婆ちゃん。
台所までころんころん転がりついてきたタマザラシに西瓜を半玉あげている。
赤い所を底まで囓る姿がマトリョシカぽい。と思ったら皮にかぶりつき始めた。
ご満悦の顔で海に帰っていく。
野生だったのか。
お題:送り火 わざ:おにびお盆で遊び相手が増えたゴーストポケモンたちは送り火に集って一緒に魂を見送っているらしい。寂しくなるね、としんみりしたのも束の間。奴らの鬼火で大文字焼きが犬になったり太になったりしている。結託して何をしているのか。誰を笑わせようとしているのか。その魂は笑ってあの世に帰れただろうか。
— 天波 八次浪 (@yajirow) August 16, 2025
お題:陽炎 ポケモン:アブソル落下した鉄骨の下にいた人の子を電光石火で突き飛ばした。呆然とする人の子を見下ろし灼熱の道路に立つアブソルは、暴走する未来予知に苛まれ、陽炎に誘われるようにこの都会に降りてきたのだ。また視界が揺れて角が疼き、数分先の惨劇を見せる。歯軋りしてアブソルは駆ける。結末もわからないままに。
— 天波 八次浪 (@yajirow) August 15, 2025
お題:通信 ポケモン:ポッポ、イルミーゼ、バルビートアンテナ破損、通信不能。
— 天波 八次浪 (@yajirow) August 14, 2025
手紙をポッポに持たせたが夜明けまで飛べない。
「狼煙を上げるか」「見えねぇよ」
「任せな」地元のおばばの指笛で傍らのイルミーゼが飛び立った。周りに群がるバルビートの光が花火みたいに点滅する。と、樹海の向こうで同じ形に光が点滅。伝播していく。
古の通信手段だ。
お題:左利き 道具:モンスターボール一緒にボールを投げるフォームを研究していたら、友に「いいよなぁ」と絡まれた。「左利きは投げるだけでかっこいいじゃん……ほら!」右手で真似する友。
— 天波 八次浪 (@yajirow) August 13, 2025
「これさ並んで同時にやったら」
「それだ!」
ダブルバトルを挑んでみた。
我々の左右対称フォームに相手は驚いていた。
ボコボコに負けた。
お題:真ん中っ子 ポケモン:ズルッグ弟が朝からかゆかゆで岩に頭突きし続けている。肩や腕はだるんだるんだけど頭がうまく剥がれない。兄キが一言「脱がしたれ」面倒臭ぇけど俺も脱皮は兄キに手伝ってもらったからしゃーない。
— 天波 八次浪 (@yajirow) August 12, 2025
つるんと剥けた弟は皮を口元まで引き上げてにぱっと笑った。
兄キが腕組みしてにやにや俺を見ている。何なん?
お題:山 ポケモン:ジジーロン公園でママ友といつも息子と遊んでくれるふさふさ首長龍に林檎をお裾分けした。
— 天波 八次浪 (@yajirow) August 11, 2025
翌日、首長龍が汚れた大人ものの登山帽をくれた。微妙なお礼……。内側に名前が書いてある。山で拾ったのかな。
交番に届けると、お巡りさんが声を上げた。
龍の案内で帽子の持ち主の遭難者はその日のうちに救助された。
お題:道 ポケモン:マルヤクデ霧が濃くなってきた。足下の木道が灼けたように熱さを増す。パワースポットが近いせいか、空気が赤みを増してきた。
— 天波 八次浪 (@yajirow) August 10, 2025
大きく穏やかな鳴き声が高所からびりびり響き、地面が動く歩道みたいな妙な揺れ方をする。
踏ん張って気付いた。
これは道じゃない、キョダイマックスしたマルヤクデの背中だ!
お題:鐘 ポケモン:ガーディ紐を咥えて引っぱる仔犬に鐘綱を引かせたのは鐘つきの悪戯心だった。鐘が鳴ると歓声が降り、沢山褒められた仔犬は鐘楼に毎日やってきた。
— 天波 八次浪 (@yajirow) August 9, 2025
時報も冠婚葬祭もその子が鐘を鳴らし、鐘つきは優しく撫でて褒めた。
立派なガーディは鐘つきの葬送でも鐘綱を引いた。
いま街に響く鐘はその子が鳴らしている。
お題:残暑 ポケモン:ソルロック、ズガドーン残暑厳しい折、いかがお過ごしでしょうか。こちらは暑さのあまりソルロックで肉が焼けました。たれはこびりつきました。残とは産業廃棄物でしょうか。暑の不法投棄でしょうか。怒れるソルロックの炎の渦もまた涼しいこの心頭はもう滅却しているのでしょうか。皆様はどうかご健勝に。
— 天波 八次浪 (@yajirow) August 8, 2025
ズガドーン 拝
お題:地図 ポケモン:ウパー林間学校二日目。配られた手描きの地図を携え皆が山野に向かう中、ひとり図書館に直行。出てきて広げたのは等高線入りのガチな地図。鼻息荒く彼が言うには「ウパーが居るのは日陰かつ流れが緩やかな沼地。ここだァ!」
— 天波 八次浪 (@yajirow) August 7, 2025
道なき藪を突き進み、崖っぷちから谷底の沼を覗いて小声で叫ぶ。
「い、居るゥ!」
お題:影 ポケモン:ゲンガー寒がりのその子は炎天下でも鳥肌立っていた。近くに行くと地下壕みたいにひんやりした空気。
— 天波 八次浪 (@yajirow) August 6, 2025
影の中に誰か居るんよ。月の下、その子の影だけが笑った。兄ちゃんかな。おどける影を二人で眺めた。
よく晴れた風のない朝、その子は空を見上げた。
石床に残った影は冷たく、けれど二度と動かなかった。
みなさんこんばんは、ポケモン版深夜の140字ワンライティング運営です。
— ポケモン版深夜の140字ワンライティング (@poke_1writing) December 13, 2018
【参加方法】
毎日夜22:00開始です。前日の23:30に次の日のお題を発表しますので、参加者は1時間のうちにポケモンにちなんだ140字小説を書いてください。
投稿時間は23:00推奨ですが、1日のうちいつでも投稿することができます。
お題:飼育観察煉瓦造りの城の中、甲斐甲斐しく世話を焼いてくれるイエッサンの他には誰もいない。怖かった陽の光を今日は不思議と暖かく感じて、初めて中庭に出た。晴天。空白の記憶が疼き、心臓が痛んで涙が流れた。
— 天波 八次浪 (@yajirow) May 19, 2022
「心配ない、あの人間は回復しつつある」
城の主は遠隔視のまま呟く。
「記憶が戻ればお別れだ」
お題︰月の海水がなくても海なのか、と仰るが太古にはマグマの海であったわけですから暗色の平地となっておるわけです。地球に於いてもマグマッグの這った跡の溶けて固まった岩筋は川と呼ばれております。平坦で着陸しやすいため月面基地はほぼ全てが海にあります。月でも生命が満ちるのは海からとなりましたねぇ。
— 天波 八次浪 (@yajirow) May 8, 2022
お題 カーネーションカーネーションでは飛べないのでは? 白い花を抱えたフラベベたちが気がかりで花畑までついて行ってしまいました。花咲く小さな塚にフラベベたちはカーネーションを置いて、咲き誇る花を抱いて戻っていきます。皆、ここで生まれたんだよ。この土に還ったお方から。吹く風に乗せて教えてくれたのは誰?
— 天波 八次浪 (@yajirow) May 7, 2022
お題 断線このごちゃごちゃした配線のどこで断線しているのかを突き止めて修理しなければならない、あと60分しかない。目眩がした。
— 天波 八次浪 (@yajirow) May 5, 2022
「強力な助っ人を連れてきたぞ!」
部長が連れてきたデデンネはタコ足タップに直行!
「充電してる……?」
「電気が流れて『ない』所を教えてね!」
「デデ!」
「囓るな!」
お題 歯磨き粉僕も歯磨き粉は舐めたことがあります。だから吸いたくなる気持ちもわからんでもないです。そなニカッと歯を見せびらかしてもね吸っても歯は綺麗にならないからね。ブラシでわしゃわしゃしないとダメです磨こうか? 仕方がない新しい歯磨き粉を出しますコラ持ち去るな森の仲間に持っていくなエイパム!
— 天波 八次浪 (@yajirow) April 17, 2022
お題 四足歩行サファリの展望台で兄貴が語る。
— 天波 八次浪 (@yajirow) April 9, 2022
ニドリーノを指し「踵を付けて歩くのが蹠行」
ペルシアンを指し「指を地面に付けて歩く。指行」
ポニータを指して「蹄で歩く。蹄行。で浮いてる足が一本だろあれ常歩。二本ずつ動かしたら速歩。跳ねたら駈歩」
ゆさゆさ歩くトロピウスを見て叫ぶ「あれ見て側対歩ッ!」
お題 暗がり暗がりへ明かりのない方へ、君の輪郭が溶けて草踏む音と息遣いが響く。ぬるい夏の夜。あてどなく戻れない道程。僕の覚悟を知る由もなく君は溌溂と振り返る。開けた川辺、急に吹く湿った風。空一杯に明滅する赤と紫の光が踊るように縺れ合って飛び交う。得意げに君が言う。これが地味なポケモンだって?
— 天波 八次浪 (@yajirow) April 8, 2022
お題 マスキングテープポケモンとの記念写真をマスキングテープでデコろう! 花柄草柄水柄炎柄色々あるよ! やめなさい目だけ隠して犯罪者みたいにするのは。ん? お手伝いしてくれるの? ちがうよ海苔じゃないよ食べない! 振り回さないじゃれないぐるぐる巻きになってるじゃんっ剥がれやすいのがマステの利点です。
— 天波 八次浪 (@yajirow) April 7, 2022
お題 烏真っ赤な夕日の前を横切る闇烏の黒いシルエットを見て、昔の人は太陽の黒点を烏だと解釈したんだろうか。闇烏は夜行性だが昼だって活動できる。でも昼はなんでもかんでも光って気が散りすぎるそうだ。薄闇の中で光るものに惹かれる闇烏だが地上ばかり探して月に気付かず、池に映った月を狙ったそうだ。
— 天波 八次浪 (@yajirow) April 5, 2022
お題 悲しい嘘「第一関門は俺だァ!」
— 天波 八次浪 (@yajirow) April 1, 2022
ジムの門柱の陰から飛び出してきたトレーナーがいきなり手強く手持ちの半数が瀕死になり慄いた。
が、そのあとは拍子抜けするほどすんなり進めてジムリーダーにも無事勝利。最初のトレーナー強すぎません? と訊いたら
「聞いたよ、何故ジムに入らないのさ」
「会費が高くて」
お題 激辛ラーメンあのスパイスコレクターのドデカバシさんがラーメン屋を始めたそうだ。正直意外だ、カレー屋だと思うよね? 行ってみたら大盛況、アローラじゅうの鳥が来てるんじゃないのか。猿の皆さんも好きそうなのに鳥しかいないねぇ登りやすい木なのに。わ、スープが真っ赤! いただきまーす。うま№§℃£€‰!?!
— 天波 八次浪 (@yajirow) March 30, 2022
お題 サンクチュアリ癒やしを求めてサンクチュアリツアーに参加した。相棒のメタモンと自然の中で楽しんでこよう。
— 天波 八次浪 (@yajirow) March 28, 2022
「ポケモンはお預かり致します」「ええっ」「生態系保護のためご理解ください」
野外ではトイレ禁止、ポケモンどころか植物も石も採取禁止。
そう、ここは人間用のサンクチュアリじゃあなかったのだ……。
お題 爽やかな甘みナオトは夏休みにトレーナー修行の旅に出ていたらしいけど、なんにも変わってない。相棒のエイパムも相変わらず木や塀の上をはしゃぎ回っている。
— 天波 八次浪 (@yajirow) March 25, 2022
自動販売機でナオトがサイコソーダを爆買いし始めた。
「回復量が丁度でさ」
ナオトとエイパムと並んで飲み干した時、旅の瞬間に居合わせた気がした。
お題 一番茶茶摘みの季節は猫も杓子も茶畑に出る。新芽で作った一番茶の味をうちのニャースは大層気に入っているのだ。熱心にお手伝いしてくれて助かる。
— 天波 八次浪 (@yajirow) March 24, 2022
……ニャースが偉い剣幕で怒られている。え? チュリネの頭の葉っぱを摘んだって? それはお茶じゃないよ!!!
……災難だったね……。
お題 レーズンパンレーズンパンさ……ぶどうジャムならいいんだ、だからレーズンの風味が染み込んだパンは好きだけど、レーズンがなんか……ついほじくり出して別々に食べちゃうんだよ。
— 天波 八次浪 (@yajirow) March 21, 2022
でさ、アローラのナゲツケザルも同じ事してて親近感が湧いた矢先にあいつらレーズンだけ食べてパンを投げるんだ! 信じられない!
お題 ヨーグルッペふはははは! トクサネシティのAコープのヨーグルッペはすべて買い占めた! ロケットの打ち上げが近いからと勝負に応じない研究員氏! 好物が飲めなくて苦しいだろう! ヨーグルッペが欲しければ俺に勝て! 勝てば幾つかくれてやろう!
— 天波 八次浪 (@yajirow) March 18, 2022
「んー宇宙センターの売店に箱で積んであるからいいや」
お題 こおりのつぶてマニューラは素早くこおりのつぶてを放ち相手が動く前に片付ける! かっこいい! マニューラ最強! 最強のこおりのつぶてを使った最強カクテルを紹介します! まずグラスにこおりのつぶてを放てマニューラ! グラスが粉々に砕け散ったね! わはははは! わはははははは! ……カメラ止めて。
— 天波 八次浪 (@yajirow) March 13, 2022
お題 ジップロックポケモンがボールに納まるのは小さくなって狭いところに入り込む性質によるものなので、ジップロックの中が安全だと思ってくれればこのとおり、湯船に浮かべてご自宅でグラスボートと温泉を兼ね備えたリゾートを満喫して貰えます。酸欠には気をつけて。炎タイプの皆さんは諦めてください。棘にも注意。
— 天波 八次浪 (@yajirow) March 11, 2022
お題 グラタングラタンというのはオーブン料理くらいのざっくりした呼称なのでホワイトソースがなくてもチーズがなくてもいいのです。どんな機械でもロトムが入っていればロトムと呼ぶようなものです素敵ですね。だからこれは薩摩芋のグラタンなのです焼き芋じゃないよ。ほら焼けたロトムお疲れ……ひとつ減ってる!
— 天波 八次浪 (@yajirow) March 10, 2022
お題 刺繍刺繍をユンゲラーが興味深そうに覗き込んでくるから図案の作り方と刺し方を教えて「君の頭脳ならこれくらい簡単だろうフヒヒ」と言ったら皮肉と取られたのか翌朝超絶リアルな立体刺繍を作り上げて叫んだね。本人はケーシィの頃なみに爆睡。市民展に出したわ。でうちの資材は尽きたから買いにきました。
— 天波 八次浪 (@yajirow) March 9, 2022
お題 肉じゃが沈む船から命からがら海に飛び込み小島に流れ着いた。人懐こいカラナクシしかいない。破材で積み荷のじゃがいもを焼いて飢えをしのいでいると鍋や調味料の入った木箱が流れ着いた。梱包材のチラシを見て無性に肉じゃがが食べたくなった私は手の届く「肉」を……。
— 天波 八次浪 (@yajirow) March 8, 2022
「……お味は」
「泥の味でした……」
お題 テレビうちのテレビは壊れているんですよ。えぇ映りますけどそちらで放送している番組じゃないですよ。映るのは異様な場所ばかりです。うちにはリグレーもロトムも居ますからね。え? だから壊れたゴミをエスパーとゴーストが誤作動させてんの。受信してないの! 受信料ぉ? 払うかぃボケぇ詐欺だろ帰れ!
— 天波 八次浪 (@yajirow) March 7, 2022
お題 信ぴょう性「このポケモンが並んだ写真だけのリプライなんだろ」
— 天波 八次浪 (@yajirow) March 4, 2022
「これは最近流行りのポケモンを文字に見立てる遊びでさ、耳に花飾りをつけたラッキーは『ぴ』、メガニウムは『う』、オタチは『よ』かな。ユンゲラーは『信』ってネタがあるのよ。で、ミミロップは……」
「あっ……わかってはいけない気がする」
お題 弾き語り顔見知りのコロトックがこっちを向いて腕の弓を振り絞り激しく弾き語っている。
— 天波 八次浪 (@yajirow) February 28, 2022
「失恋か」
「求愛じゃね?」
「アピールしてる相手は?」
「お前……じゃね?」
「なんでそうなるの」
「聞き取ってみましょうか」
「そんなことできるの!?」
「……豆が美味しかったからまたくれって歌っていますね」
お題 気長遂に奴に挑むのか、わかった。私が丹精込めた究極の漬物、にばいづけを持っていくんだ。見ろ、砂浜大根、岩塩、豆、キングリーフをこうやって丁寧に混ぜて漬け込む。重たい石を乗せて、三昼夜で完成だ。いやそんな早く出来るわけがないだろいま漬けたんだぞ、出来たら持っていけこれは必ず役に立つ!
— 天波 八次浪 (@yajirow) February 27, 2022
お題 ノックの音ノックの音で誰が来たのかがわかる。このドリルみたいな音はツツケラが嘴でドアを一秒間に16連打している音で奴はノックというものを勘違いしていると思う。ほら貫通した。穴には種を詰めればいいと思っているふしがあるから手土産というものも勘違いしていると思う。とりあえずジュースを用意する。
— 天波 八次浪 (@yajirow) February 26, 2022
お題 注ぎ口荒磯の社に供物を捧げた半刻後、海鬼様が現れた。
— 天波 八次浪 (@yajirow) February 22, 2022
「ぶはっ太陽じゃんおちょぼ口かわいいwww」
「黙れ無礼だぞっ」
海鬼の毒で秘薬の材料が揃う。剣山の如き恐ろしい棘の数々、どこから頂けばいいのか。鉢を差し出すと身を乗り出した海鬼様は口から水を吐き出した。
「ちょっだばぁwww」
「黙れっ」
お題 風速計山の観測所にも春がきた。強い風が花弁を吹き散らしていく。風速計がおかしいから見てこいと言われて屋上に登った。確かに風杯型風速計の動きが変だ……カップの中にアブリーが入ってるー! 掴んで止めると掌に目を回したアブリーが落ちてきた。遠心力に抗って内側にしがみついていたらしい、何故に?
— 天波 八次浪 (@yajirow) February 20, 2022
お題 過疎過疎でインフラが維持できなくなってポケモンが必須になった。相談していた3kmお隣さんちにお邪魔するとカラフルな家電がコンセントもなく動いていた。廃屋で真夜中に動いている家電の中のおばけと仲良くなって持ってきたそうだ。
— 天波 八次浪 (@yajirow) February 19, 2022
「おすすめだよ。でも、悪戯好きだから気をつけてね」
とお隣さん。
お題︰ポンカン「本当に? こんなデコってないポンカンがあるとね?」
— 天波 八次浪 (@yajirow) February 14, 2022
「こんなベロベルトみたいな形のみかんが実在するっていうのかい?」
慄くホウエン出身とシンオウ出身の客に
「珍しいやろ、食うてみなはれサービスや。あ、買うてくれんのおおきに、百万円になります」
容赦のないくだもん屋のおっさんだった。
お題 本部「本部! 応答願います! 本部ッ!」
— 天波 八次浪 (@yajirow) February 13, 2022
無線機に叫ぶ僕の腕をルカリオが引く。視線の先、土煙で霞んだ丘の上のテントが瞬く間に竜巻で空高く吸い上げられてバラバラに飛び散った。ダメだぁ!
荒れ狂うギャラドスの群れを縫ってピジョットが飛んでいく。
「司令が遂に……って逃げてる!」
僕も逃げよ。
お題 ジェルネイルお嬢様のわがままで雨が降らないと聞いてお屋敷を訪ねてみた。
— 天波 八次浪 (@yajirow) February 12, 2022
「もうお出かけなのにネイルが乾かないわ! チェリム! にほんばれよ!」
「UVライトを買えー!」
思わず扉を蹴り開けた。
「誰っ!?」
なし崩しのポケモンバトルで勝ち、渡された賞金を突き返して再度言う。
「UVライトを買いなされ」
お題 ゴーダチーズゴーダチーズは皆大好きだからホールで買う。切って火で炙って溶けた所を渡す。コマタナが無心にチーズを伸ばして食べるのが可愛い。
— 天波 八次浪 (@yajirow) February 11, 2022
頭が痛い。起こしにきたマグマラシにごめんと呟いて頭から布団を被る。昼、いい匂いで目が覚める。口元に溶けたチーズが差し出された。刃の手と背中の火で…ありがと
お題 さようならのハグ「気をつけてね」
— 天波 八次浪 (@yajirow) February 10, 2022
「うん」
「アローラにはキテルグマという恐ろしいポケモンがいるらしいよ、ハグで背骨を折られるらしいから気をつけてね」
「う、うん、ハグの最中に聞くと怖いな」
「どうか元気で」
「汽笛が鳴ったから行くよ。元気で……放して放せぃ放さんか行くからっ!」
「行かないでぇえ!」
お題 ごめんなさいのキス ポケモン ユキメノコ振り向くと誰もいなかった。ホワイトアウトの中、突然手を引かれた。辿り着いた真っ暗な洞窟の中で何日も過ごした。吹雪が止んだ。岩の隙間から日が差し込む。氷が鏡みたいだ。違う、氷の中に俺がいる。振り向くと、助けてくれた白い着物の彼女が哀しそうに俺にキスをした。体が消えていく。俺は既に…
— 天波 八次浪 (@yajirow) February 9, 2022
お題 ごめんなさいのキスうちのアブリボンが可愛い。花蜜の大瓶を買ってきたら翌朝うちの全ての食器に一匙づつ蜜が入っていた。可愛い。本人は疲れ果ててラーメン鉢に頭を入れて寝ていた。可愛い。片付けていたら目を覚まして私の頬に申し訳なさそうにくちづけてくれるドレインキッスだこれ目の前が真っ暗になった! 可愛い。
— 天波 八次浪 (@yajirow) February 9, 2022
お題 合気道師範が野生のドクロッグと向かい合った。握手をした途端にドクロッグが地面に伏した。再び向き合って礼。繰り出されたパンチを捌いてまた地面に転がす。抑え込む寸前に凄い曲がり方でキックが飛んでくる。技が決まる度に二人共キャッキャと笑う。
— 天波 八次浪 (@yajirow) February 7, 2022
襲ってきた相手と仲良くなるのが合気だと師匠は言う。
お題 ワイルドエリア朝起きて浜辺でハーブ摘み、真珠も拾う。林檎を採ってヨクバリスと睨み合いながら木を揺すって実を集め、砂を掘って太い葱を収穫。色んなポケモンを観察して異様な雰囲気の巣穴でバトルして、一日の終わりにカレーを作ってテントでおやすみ。
— 天波 八次浪 (@yajirow) February 5, 2022
一ヶ月後、ホップから鬼電。ジムチャレンジ? 忘れてた!
お題 渡り鳥渡り鳥が来たよ! と宿の息子さんが起こしにきたので眠い目を擦ってベランダに出た。きらきら輝く鱗粉を棚引かせてアゲハントの群れが海から出たばかりの朝日に照らされていた。
— 天波 八次浪 (@yajirow) February 4, 2022
「あれは鳥じゃなくて虫だよ」
「鳥だよ? 羽があるもん」
「……じゃあ、マンタインは?」
「あのひらひらが羽でしょ」
お題 ガレットミアレガレットが買えないのである。いつ行っても売り切れか大行列、この前は三十分並んで目の前で売り切れた。何故こんな地味な食べ物が大人気なのか。どれだけ旨いのか。今日、出勤と同時にミルホッグにお金を持たせて朝から並ばせた。昼休みに行ったら満足気に空の紙袋を渡される。お前、食ったな。
— 天波 八次浪 (@yajirow) January 30, 2022
お題 アルセウス「独鈷杵、三鈷杵」
— 天波 八次浪 (@yajirow) January 28, 2022
と坊さんは法具を卓に置く。両端が尖った物、その左右に鉤爪状の突起が加わった物。
「五鈷杵は金剛神に、赤珠錍は真珠神に由来する」
五鈷杵は蕾状の四本爪に一本突起。珠錍は両端が宝珠。
卓の中心に、真ん中が空洞の六本爪の法具が置かれた。
「六鈷杵。創造神に由来する」
お題 シクラメン「シクラメンでかかってきなさい!」ってのは控えじゃなくてスタメン使って死に物狂いで来いの言いまつがいでねフラメンコ踊れって意味じゃないのなんでそう思うかなぁ
— 天波 八次浪 (@yajirow) January 27, 2022
衣装まで揃えて「オレ!」って言われてもそのシクラメンの花冠被ったアママイコちゃん可愛いけど
このまま勝負始めちゃっていいの?
お題 ベビースターいらっしゃい……どうぞ、メテノで出汁を取ったベビースターラーメンです……なに大丈夫です、お風呂に入っているようなもんです……メテノはぬくぬくしてお客さんはコスモなミネラルで元気になるってわけですよ。
— 天波 八次浪 (@yajirow) January 25, 2022
明日は何処に店を出すか? は、言えませんねぇ。“カンパニー”に追われているんでね。
お題 ささみわたしのアチャモかわいいでしょ!
— 天波 八次浪 (@yajirow) January 24, 2022
ささみって名前なの!
わきばらがささみたいに盛り上がってるからささみちゃん! きんにくむきむきになるしるしだって!
だいすきクラブのみんなにささみちゃんですってご紹介したらみんな白目をおっきくして黙っちゃうの。
ささみちゃんがかわいすぎるのかな……?
お題 ムーンナイト泥棒の襟首を石壁に縫い止めた矢は聖堂の尖塔の上から放たれた。風に靡くマント。深々と被ったフードで顔は見えない。
— 天波 八次浪 (@yajirow) January 23, 2022
「が、あれはジュナイパーだった」
と、うちのジュナイパーの顔色を窺う。
「どうせ僕はそんな活躍できませんよ」
むくれ顔。
キルリアの言葉が蘇る。
「そいつ、多重人格だよ」
お題 そばかすそばかす顔のマグマッグは溜息ひとつついてお煎餅を囓る。失恋の痛みが胸をチクッと刺す。
— 天波 八次浪 (@yajirow) January 22, 2022
「一口食べる?」ケロマツが笑顔でアイスを「旨いぜ?」ホルビーがガレットをくれる。美味しい。
なぜだろう、あんなに好きだったのに彼の顔も思い出せない。
「ドわすれ……」
背後でトレーナーが囁いていた。
お題 シュークリーム街では港のカフェの巨大シュークリームが人気だから、炭鉱の島の名物にタンドンシュークリームを試作していたんだよ。竹炭を練り込んだごつごつのシュー皮は本物のタンドンと見分けがつかない出来でね、クリームを詰めていたらうちのタンドンが紛れ込んでいて絞り袋ごと全部吸われて叫んじゃった!
— 天波 八次浪 (@yajirow) January 21, 2022
お題 蝶々結び蝶々結びはね、これ引っ張ってくれと言わんばかりにぷらぷらしているじゃないですか紐が。それ、引っ張ったら解けるんですよ。いつもおりこうさんのガーディーがあろうことか我慢できなくなって咥えちゃったんですよ。このワンピースの背中の大きな蝶々結び。会場入り少々遅れます、繋ぎよろしく。
— 天波 八次浪 (@yajirow) January 20, 2022
お題 「ああ、」オーロットは弔いの跡に鬼火を灯す。空洞の奥でとうに去ったヒトの魂の感触がさざめく。樹洞には僧形の人骨が結跏趺坐のまま崩れることなく座している。
— 天波 八次浪 (@yajirow) January 19, 2022
枝で二羽のペラップが数十年前と同じ言葉を鳴き交わす。
「おーい水島、一緒にホウエンに帰ろう」
「ああ、やっぱり自分は帰るわけにはいかない」
お題 2月雪を掻き分けて冬眠組の巣穴まで行ったらピクシーが土に耳を当てて中の様子を伺う。まだ眠ってる、微睡んでる、絶賛子育て中。起きてる組の巣穴には木の実を差し入れる。
— 天波 八次浪 (@yajirow) January 18, 2022
「春はまだ?」
穴から微睡み声。
「あと二十昼夜くらい」
なんで暖かくなる直前が一番寒くなるんだろうね。
早く会いたいな。
お題 中華街中華街のヤンチャムに訊けってさぁ、この通りだけでもヤンチャム何匹おるねん油条くださいこらっ一口で食うな俺の分っ芝麻球くださいえっあげないよ? わかったあげるからそんな顔するなっ小籠包ください熱いよ火傷するよ! 汁を啜るのそうそうそれでヤンチャムは……後でいいや包子ください二つ!
— 天波 八次浪 (@yajirow) January 17, 2022
お題 シーフード岩礁に希界から“死”が訪れる。凶悪なキングラーとジュゴンを引き連れて泡吐きながら降りてくる二枚尾鰭の怪物。ジュゴンの絶対零度の吐息が、キングラーのハサミギロチンが、一撃で獲物を絶命させ、今宵も亡骸を咥えて昇っていく。
— 天波 八次浪 (@yajirow) January 16, 2022
「一撃必殺が絶対条件です、長引くだけ肉質も鮮度も落ちていきます」
お題 生き物だから世は宇宙大航海時代。ポケモンがボールに出入りする際の質量変化を用いた質量トランスファー航法が民間船の軌道遷移方法の主流になっていた。とはいえ生き物だからね、ご飯食べたり排泄したり太る痩せるで体重変わるし、それに亡くなれば質量は固定される。だから補助の化学スラスタは絶対に要るのよ。
— 天波 八次浪 (@yajirow) January 15, 2022
お題 緊張バチュルは掌に乗るくらいの小さなポケモンだが臨戦態勢になると独特の気配で場の空気を張り詰めさせ食事も喉を通らなくさせる……これはきのみで即時回復勢には脅威……だがツボツボがきのみをジュースにする事はできる……液体なら喉を通る……殻から触手を伝う汁を直飲みだ……なんちゅう絵面や……
— 天波 八次浪 (@yajirow) January 14, 2022
お題 合わせ技「「我ら兄弟の合せ技!」」
— 天波 八次浪 (@yajirow) January 13, 2022
「じしん! 穴を掘って逃げても無駄だ!」
「うちおとす! 空を飛んでも逃れられぬぞ!」
ネンドールは静かに浮遊している。
「穴とか掘らないしぃいょん、空なんか飛べないしぃいょん……ァ痛っ……」
うちおとすのつぶてが目の縁に直撃してネンドールは涙目になった。
お題 トーク『ᚳーᚢ』と刻まれた石の扉を通ると景色が変わった。古い遺跡。花崗岩の壁に貼り付いた黒く平たい染みのようなポケモンの目がこちらを見る。アンノーン、だが見たことのない形だ。
— 天波 八次浪 (@yajirow) January 12, 2022
「ほお、ルーン文字のアンノーンか」
二時間ぶりに博士が言葉を発した。
「なら此処は」
「北だ」
何処なのか。
お題 そのまま「諸君、そのまま、そのまま。机の上のものに手を触れないでくださーい!」
— 天波 八次浪 (@yajirow) January 11, 2022
税務署員が次々と段ボール箱を運び込む。
社長が傍らのユンゲラーを一瞥する。ユンゲラーが頷く。と、
「ポケモンはボールにしまってくださーい」
税務署員のニャオニクスが放ったあくのはどうがユンゲラーを昏倒させた。
お題 死語数多の言語が学者に記録される暇もなく消滅していった。大樹に鈴なりのペラップが囀る独特の発音は其処に存在した部族の言葉を遺しているが判る者はもういない。それでも後世に読み解く者が現れることを祈って私はレコーダーを向け続ける。挨拶らしき一言を復唱してみた。視線が一斉に私に降り注いだ。
— 天波 八次浪 (@yajirow) January 10, 2022
お題 怪獣 ポケモン ヒトカゲ→リザード→リザードンあやしきけものあり。尾の先に炎燃え、一切の火傷なく、炎消えれば儚くなりぬ。けもの相争いて瞬く間に背が伸び三尺半の筋骨逞しき姿となりぬ。爪鋭く後頭盛り上がりて角の如し。かのけもの闘争の果てに翼ある猛き竜となる。身の丈六尺、火を吐き岩を溶かし、空高く飛ぶ。かを友とする者は幸いである。
— 天波 八次浪 (@yajirow) January 9, 2022
お題 ヒートショック「ボルケニオン! ヒートショックだ!」
— 天波 八次浪 (@yajirow) January 8, 2022
は? みたいな顔をされた。
「急激な寒暖差を浴びせて血圧の乱高下で心臓を痙攣させたり血管をブチ切れさせたりするんだよぉできるだろ?」
「なんと危険な!」
「強いぞ!」
「なにをしてもいいと思っているのか傲慢な人間! 座れ!!!」
二時間説教された
お題 三原色三原色はヒトには感知する光の波長が異なる色担当の視細胞が三種類あるからなので、体質や種族によって二原色四原色と様々なのだ。アブリボンが紫外線色のインクで描いて集ったビビヨンが大ウケしている絵は僕には全く見えない。ので紫外線を可視光にずらす眼鏡をかけた……前衛的すぎて全くわからん。
— 天波 八次浪 (@yajirow) January 6, 2022
お題︰メロスフラダリは激怒した。かの邪智暴虐な愚民を除かねばならぬと決意した。フラダリのギャラドスは人一倍に敏感であった。AZは縄打たれた。フラダリのヤミカラスは深い眠りに落ちた。「気の毒だが正義のためだ!」フラダリのカエンジシは走った。AZの縄は解かれ、フラダリのコジョフーはひどく赤面した。
— 天波 八次浪 (@yajirow) January 5, 2022
お題 花札「よく来たな挑戦者! このジムの試練はポケモン花札! 札の代わりにポケモンを出し揃ったポケモンを戦わせ勝利すれば取ることができる!」
— 天波 八次浪 (@yajirow) January 3, 2022
「この短冊付きのポケモンは?」
「ちょっと強い」
「複数匹いるのは?」
「群れバトルだ」
「難しすぎません!? 何連戦するのこれ?」
「頑張れ挑戦者!」
お題 寝正月さあ始まりました新春のど自慢大会! 新年を彩る魅惑の歌声を炬燵の中からお楽しみ下さい! 今日集まったのはうたうのが得意なポケモンの皆さん! その歌声で一番たくさんのお客さんを眠らせた方が優勝、催眠術や粉は禁止です。
— 天波 八次浪 (@yajirow) January 1, 2022
エントリーナンバー一番! 草原のローレライ、お月見山麓のプリン!
お題 最高の締めくくり方年明ける前にお正月飾りを食っちまったお詫びにね、こうしてジャローダさんに締めつけ括り下げて頂いて私自身が正月飾りになっておるわけです。くふっ……最高の締めつけでございます……一年の最後をこうして締め括られて過ごすなんて……幸せものです……よいお年を……皆様の新年を祝して……うへへ
— 天波 八次浪 (@yajirow) December 31, 2021
お題 嘘八百ウソハチ百匹が屋上に集えば野菜も果物も揃うしそれが一万組集まれば森羅万象に宿る神々全員と匹敵する力を得て雌雄の縁を結び放題となるのでジュゴンの肉を食って不死を得た尼僧が冷凍ビームで捕えたウソハチを毎年一体ずつ放ち酒池肉林の果実畑で地上を統べようと目論んだ現場がこのクレーターです。
— 天波 八次浪 (@yajirow) December 30, 2021
お題 ジャズパンクロックな雰囲気のストリンダーがジャズクラブで弾いている。なかなか巧い。演奏に色気がないと鍛えに来たそうだ。
— 天波 八次浪 (@yajirow) December 28, 2021
「そう確かに巧い。だが今はまだ行儀よくセオリーに従っている。己の色でハジケた時に真価が出る」
翌月プログレ祭で彼を見た。拍子不明の超絶技巧に確かにジャズの色気を感じた。
お題 ジャングルの王者昔、沼にはまった俺の頭を枝で木魚のように叩いてきたサルノリに噛み付いて三日三晩追い回してなんだかんだで仲良くなって別れた。
— 天波 八次浪 (@yajirow) December 27, 2021
数年ぶりに訪れたジャングルは随分と平和だった。強いゴリランダーが統治しているとか。遂に対面したジャングルの王者は俺の歯を見てびくっと毛を逆立てた。まさか?
お題 立てば芍薬座れば牡丹漢方屋さんのドレディアは生薬の名前を聞くと早口で解説してしまう癖がある。
— 天波 八次浪 (@yajirow) December 25, 2021
「本当にお美しい。まさに立てば芍薬」
「立っていられないほどの筋肉の痙攣を伴う激しい痛みに効きます」
「座れば牡丹……」
「血の流れが滞って起きる体調の乱れ、便秘や尿もれに効きます」
「歩く……」
「咳止めです」
お題 ボブスレー「ボブスレーちゅうのはな」
— 天波 八次浪 (@yajirow) December 24, 2021
と物知りマッギョが言う。
「やった方が早ぇ。まずわしを押しながら走るんや。そうそう。でな、お、もう限界か? よし飛び乗れっ、しっかり掴まっとれよ」
「ぎゃあぁあぁあ!」
「頭引っ込めんともげるぞ!」
「ひぃいい!」
……。
「これがボブスレーや」
「怖っ!」
お題 風が吹くと桶屋が儲かるめっさふきとばし使ってくるやろこの辺のピジョン。種めっさ飛ぶやん。この種が毛にくっついて虫が湧くから皆して水浴びよもう大渋滞。で下流のオタマロは虫食べ放題で大発生して大合唱。だから洞窟の奥にゴニョニョが追いやられて怯えたガントルが地表に出てくる時にこの鉱石を落としていくんですわ。
— 天波 八次浪 (@yajirow) December 23, 2021
お題 精進料理修行僧が来るので精進料理を出すことになった。
— 天波 八次浪 (@yajirow) December 22, 2021
「宗派は?」
「知らん」
「聞いとけ浄肉はOKとか五葷NGとか乳や卵はどうとかあるねん」
「きのみ出したら? ポケモンフードは?」
「店潰す気か料理や」
街に来たその修行僧の鉢にラッキーが卵をトロピウスが房を供えていた。
「バナナケーキ焼くか」
お題 ランウェイファッションショーの訓練を重ねたポケモンがお腹壊して、急遽入ってくれたガラルのヤドン、エスパーだし言葉もわかるし口頭の説明でよく呑み込んでくれてすごく助かった……と言いたいところだけれど、
— 天波 八次浪 (@yajirow) December 21, 2021
ランウェイっていうのはね、走るところじゃないんだよ!
早すぎてお客さんたち何も見えてないよ!
お題 犬も歩けば棒に当たるボーマンダの強烈な息吹が頭を掠めて毛が縮れる。全力疾走で逃げながらドーブル爺さんが言う。
— 天波 八次浪 (@yajirow) December 20, 2021
「犬も歩けばボーに当たるいうてな!」
「ボーってボーマンダの略なん!? 意味は!?」
「うろついて余計な災難に遭う」
「勘弁して!?」
滝に飛び込んで何とか逃げ延びた。あの洞窟には二度と行かん。
お題 レトルトカレーそんなこの世の終わりみたいな顔をしないでおくれよ、挑戦には失敗がつきものなんだからっ……泣くなよぉおい舐めるんじゃない鍋をそれもう炭になってるからカレーの味はしない……ほらぁそんな皺くちゃの顔初めて見たぞ……ね、大丈夫だから、ほら、レトルトカレーがあるから! 全員の分あるからっ!
— 天波 八次浪 (@yajirow) December 18, 2021
お題 コバンザメホエルオーやマンタインのお腹にテッポウオがついとるやん。ああいうのよ。ガルーラのお腹の子供とかヨワシの大群とは違ってネ、テッポウオは一方的にくっついてご飯のおこぼれを貰って敵からも護って貰うけどくっつかれているホエルオーやマンタインは特に気にしてない。ああいうの何て言うんだっけ?
— 天波 八次浪 (@yajirow) December 16, 2021
お題 おにぎりあたためますか火山の麓に忽然と現れたコンビニは店員がブーバーだった。
— 天波 八次浪 (@yajirow) December 15, 2021
「おにぎり……あたためますか」
「はい」
電子レンジらしきものは見当たらないが……
店員はおにぎりを胸に押し当てる。
「真白な雪の様に凍えた心も一緒に温めます。真心の炎……」
ぶわっと炎が上がる。
「どうぞ……」
「炭化しとる!」
お題 夜明けの悪魔 ポケモン ランターン昔々、私は空の光を運んでいた。眩い日に傅いて朝な夕な地上を照らしていた。だが敬われ崇められるのは日ばかり。私は地上を照らす至上の光とならんと日に挑んで破れ、この深海に堕とされた。
— 天波 八次浪 (@yajirow) December 14, 2021
「そうしてこの暗闇を照らす唯一つの光となったわけか。近寄ってもパクリといかれなきゃ敬われるのにねぇ」
お題 BluRayうちのロトムはDVDを直に読む。いつも本みたいに読み漁っているから、お気に入りの映画のBlu-Ray版をプレゼントした。
— 天波 八次浪 (@yajirow) December 13, 2021
「ミロカロスの鱗の一枚一枚が綺麗に見えるらしいぞ!」
「キャアァ♪」
ディスクを抱えたロトムが悲痛に叫んだ。
「細かすぎて読めないロト!」
「……Blu-Rayプレイヤー、買うね」
お題 ガラパゴス化「この島の生き物は外界から隔絶された環境で独自の進化を遂げた! 嘴のみならず全身を加熱するドデカバシ! 海に潜って餌を取るドデカバシ! 嘴を電池に変えたドデカバシ! 毒を持つドデカバシ! 地中に棲むドデカバシ! 超能力を持つドデカバシ! あと」
— 天波 八次浪 (@yajirow) December 12, 2021
「ドデカバシの環境適応力がやべぇ」
お題 マダガスカル「暑ぇここどこ」
— 天波 八次浪 (@yajirow) December 11, 2021
「わからん……」
「入江に変な木が!」
「マングローブや」
「でっけぇ寸詰まりの変な木!」
「バオバブやな」
「あ、ポケモン」
「ナゲツケザルや。うわ怒っとるっ」
「危なっ剛速球やんなにこの実」
「全然知らん」
「ホウオウみたいな木が!」
「なにあれ」
「ほんまここどこ?」
お題 君子危うきに近寄らず君子危うきに近寄らずと思って安全な家に引きこもっていたんだけど、ボスゴドラが壁破って突っ込んでくるわメテノが天井破って降ってくるわ天井裏の配電盤でバチュルが大繁殖するわ、弛緩してる時に不意打ち食らうのが一番きっついんで裏の池でコイキング釣ってきましたこいつを育てて有事に備えます。
— 天波 八次浪 (@yajirow) December 10, 2021
お題 虎の威を借る狐 ポケモン リングマ&カクレオン久しぶりヒメちゃん大きくなったねーウチより背ぇ低かったのに今じゃ3倍はあるよあの美味しい実に届くよね行こ行こ! 姿消さないよ? ウチが一緒だったら大丈夫だって。ね、誰も襲ってこないでしょ? 凄い勢いで逃げたねー。ふふん凄いでしょ、これがウチの実力よ。おー届くねぇありがとおいちぃ。
— 天波 八次浪 (@yajirow) December 9, 2021
お題 ソロモンの偽証帰宅するとフーディンが炬燵から言う。
— 天波 八次浪 (@yajirow) December 8, 2021
「そこの蜜柑を取ってくれ。五つ」
「やだ面倒臭い念力で取りな」
「私は相手の全人生がわかる。蜜柑を取ってくれなかったお前は鞄の中の『ソロモンの偽証』を読んで「何ィ!?」と叫ぶ未来を永遠に失う、私のネタバレ」
「みかん食らえ!」
全力で投げつけた。
お題 ボロボロの餃子いらっしゃいココドラくん、何にする? 鉄鍋餃子かい? よしきた。鉄鍋に鉄屑廃ネジ一掴みざばぁ、炙って叩いて叩いて……なんだぁいま聞こえない! あ? 金槌の? 上下逆!? うわ穴だらけになってもうた! ごめんココドラくん! え、これでいいの? 食べやすい? そう? ならよかったぁ。
— 天波 八次浪 (@yajirow) December 7, 2021
お題 地動説響く地響き。ゆっくりと過ぎゆく山々。船上に似た揺れで雨のように降り注ぐ落ち葉。
— 天波 八次浪 (@yajirow) December 6, 2021
「昔、地動説を唱えた学者が迫害されたっちゅうけどなんでじゃろうねぇ、どう見ても動いとるじゃろうに」
と爺さんが言う。
「いや、こういう局地的な話じゃなくってネ」
私は今、ドダイトスの背中にある村に居ます。
お題 三連プリンいや三連プリンって君らの事じゃないし三つあるけど君らにあげるためじゃないしなに縦一列になっても三匹居るのわかってるしころがる使えるの凄いけどそれ強盗じゃん腹黒い三連プリンじゃん来るなぁあぬぎゃあっ沼じゃん脱けねぇちょっ君たち止まれないっぶつかるっ……ぎゃっ……俺を踏み台にした!?
— 天波 八次浪 (@yajirow) December 5, 2021
お題 ラスクとネズミ息子が卵に罅が入ったと言うので大急ぎで円いラスクを買ってきた。バターをたっぷり塗って糖衣アニスの瓶をふたつ構える。♂なら青、♀なら赤。
— 天波 八次浪 (@yajirow) December 4, 2021
「え、それいま作んの?」
「うむ、生まれた瞬間にお祝いに来るぞ」
卵が割れた。生まれたダンバル(性別不明)を息子が抱き上げる。
「……両方かけよう」
お題 ボールペン字ボールペンだとアンノーン文字は書きにくいんですよ。で、判別できりゃあいいと作ったボールペン字用のアンノーン文字がこれです。かなり記号化されてるでしょ。でね、これでも書く速度が出ないからと出来たのがこのボールペン用アンノーン文字の筆記体。読めないでしょう! コツが要るんですえーとね
— 天波 八次浪 (@yajirow) December 3, 2021
お題 着物「へー着物の柄って意外と色々あるんですねぇ。これ珍しいですね、ラフレシアはまだわかりますけどモンジャラとウツボットって地味でもっさい印象のポケモンなのにこんなに艶やかになるんですねぇ」
— 天波 八次浪 (@yajirow) December 2, 2021
「それね! うちが社運をかけて作ってるタマムシシティのジムリーダーのエリカさんの晴れ着だよ!」
お題 ゼンマイ山菜採りでゼンマイの群生地を見つけたんだが、どうもこの山、パッチールが多い。皆ぐるぐる目でふらふらして危なっかしい。バネブーも多い。ぐるぐる尻尾で跳ねてるあれ止めたら死ぬんだろ危なくて。目が回って背中を預けた崖で見つけたのがこのオムナイトの化石だ。あの山、渦巻山って言うらしいな。
— 天波 八次浪 (@yajirow) November 30, 2021
お題 レポート ポケモン ディアルガ暗闇に巨大な結晶の輪郭が明滅する。確か崖から落ちて、地面に叩きつけられる寸前にここに出た。闇の底から結晶の体の巨大なポケモンが赤い目で僕を見上げる。額の結晶に映っているのは博士に送ったレポート…
— 天波 八次浪 (@yajirow) November 29, 2021
眩暈がして、真昼の街に立っていた。手の中にはレポート送信完了の画面。時が戻った…
お題 青画面昔のPCは壊れる寸前にブルースクリーンが頻発した。次に運良く起動したら最優先でデータの退避。ロトムが電化製品に入るようになってからはそんな心配は無くなっ……!?
— 天波 八次浪 (@yajirow) November 28, 2021
「びっくりしたロ? ロト達は元々は悪戯お化けロト♪ キカイは無事……全データコピーロト? ごめんロト修復ソフトやめロ」
お題 メッセージあいつの最期の言葉を託されたペラップが肩に留まった。どんな言葉かは想像がつく。似ても似つかない鳥の喉があの声で「愛してる」と囁くのを涙を堪えて待った。あいつはそういう「トバリ銀行の貸金庫826、パスは37564246。全部やる、お前が奴らを根絶やしにしろ。必ず……!」健気な奴ではなかった。
— 天波 八次浪 (@yajirow) November 27, 2021
お題 アイテムこんなこと言いたくないけど、鞄の中ぐっちゃぐちゃにしてるから「バンバドロ、頼む!」言うて自転車を繰り出すハメになるんですよ。対戦相手キョドってたじゃないですか、私だって新種のポケモンかと一瞬思いましたよ。悪い事ぁ言わないからちゃんと仕切りのついた鞄を買いなさいってお金あるでしょ?
— 天波 八次浪 (@yajirow) November 26, 2021
お題 パーマ知っているか、バッフロンのアフロにパーマをかけて編み込んでドレッドヘアにするのが流行っているらしいぞ。使える技も少し変わる。アフロブレイクの代わりにドレッドノートという相手の周囲も巻き込む強力な突進技が使えるようになるらしい。ライモンシティの美容室に行ったらぜひ試してみてくれ!
— 天波 八次浪 (@yajirow) November 25, 2021
お題 漉華の池風光明媚な池を見下ろす崖の上で、切り株に腰掛けた画家はキャンバスに絵筆を下ろした。咲き誇る蓮にハスボーが群がり、石像に所狭しと停まったムクバードが次々と飛び立って騒がしい。描かれていくのは柔らかな光がさして影が佇む静謐な風景。漣立つ水面と空征く雲が活き活きと筆先から現れていく。
— 天波 八次浪 (@yajirow) November 24, 2021
お題 姪っ子 ポケモン デスカーン動けない。きつい松脂の匂いが鼻をつく。布できちきちに固められた体が痺れつつある。俺を呑み込んだ棺が囁く。「うぬは余の同胞となる」いやだ。「姪っ子を紹介しよう」棺の蓋が開き月光が眼を射る。地面が包帯越しに体を打つ。艶めく赤い板角。可愛いラルトスの髪から覗く黒い眼差しが俺を釘付けた。
— 天波 八次浪 (@yajirow) November 23, 2021
お題 タバスコ黄色に橙色、真紅。色鮮やかな艶々の実を飛び回るツツケラたちが収穫して時折つまみ食いして、ドデカバシの嘴に入れていく。ドデカバシが噛み潰した汁を瓶に詰めて発酵させるそうだ。主の足元で興味津々のオオタチは瓶を咥えて中の真っ赤な汁を一気に喉に流し込み……
— 天波 八次浪 (@yajirow) November 22, 2021
オオタチは火炎放射を覚えた。
お題 損切り「ここで止めたら赤字だからと食らいつく奴は破滅する。許容する損失を予め決めてそこで止めるのが賢いギャンブルの遣り方だ。俺はここで止める。お前も程々で」「くそぉもう一回!」「聞けよなにあるだけ使い果たそうとしてんだおい」「金の王冠が出たぁーー!」「あーあー聞こえない何も聞こえない」
— 天波 八次浪 (@yajirow) November 21, 2021
お題 「街」ネイティオが明日はカフェで勝負を挑みウッウで勝利して貰った飴を怯えたピカチュウに遣ると夜にバーに表れトロッゴンの焼いたステーキを塩が足りないと指摘する事でシェフが隣の花屋さんと夜にバーに行き睡眠薬強盗を察知して博士の設計図が守られ犯人も痺れて事件が防がれると言う。「『街』かよ!」
— 天波 八次浪 (@yajirow) November 20, 2021
お題 水温計ネオラントが屋根の上で風見魚になっていた。なぜ。玄関を開けると湯気。背筋が凍った。水温計が壊れてヒーターのサーモスタットも作動せず熱々に茹だった水槽から勢い良く跳ね出たネオラントが天窓から飛び出した形跡。恐る恐る屋根に登る。火傷もなく上機嫌で風に鰭を靡かせている。よかった……
— 天波 八次浪 (@yajirow) November 19, 2021
お題 足袋山岳修行者は錫杖をつきポケモンの肉球同様に足袋の底で地形を捉えて斜面を進む。獣の足にも劣らぬ速度で一日に何十kmも往く。六根研ぎ澄まされて獣の鋭敏さを宿す。「そんな時にこそ先達は有難いのです」風の匂いを嗅ぐジグザグマの毛をわしゃわしゃ梳いて山伏は語る。「後進の私は童も同然です」
— 天波 八次浪 (@yajirow) November 18, 2021
お題 アシュリーアシュリーは窓からやってくる。彼女の銀髪とニャースのキトの額の長金貨が月光を反射して光る。「メリークリスマス! 寒っ!」蹴破られた窓。床に粉雪が散る。「鍵かけてたのは悪かったけど玄関から来てよ」「苦手なんだよコーヒー淹れるね。これプレゼント」袋を覗くと潤滑油。気遣いが直截すぎる。
— 天波 八次浪 (@yajirow) November 17, 2021
お題 シングルベッドいいかいシングルベッドにしたのはだね君たちがボールの中で寝ると思ってのことなんだよなんだいこの有様は僕が寝る場所が無いじゃあないか日頃はボールの中でいびきかいて寝てさぁバトルで出したら鬱陶しそうな顔してさぁ君たちは全員カビゴンかい? 僕はね明日早いんだよ床で寝ろよ入れてくれよぉお
— 天波 八次浪 (@yajirow) November 16, 2021
お題 大ぽか「よく来たな挑戦者! このジムの試練は大ぽか!」なにをやらされるんだ!?「ポカとは季節の花札を交互に出していく競技! ここで行われるのはポケモンを使った大ポカ! 季節のポケモンを交互に出していく! 対応表はこれだ! 一月の松はクヌギダマやウソ…」「ちょっと捕獲の旅に出てきます!」
— 天波 八次浪 (@yajirow) November 15, 2021
お題 魔法の鏡「鏡よ鏡! この世で一番強く美しく気高くセクシーな罪深き堕天使は誰!?」わけのわからないことを血走った目で覗き込まれ喚かれたドーミラーはあやしいひかりを放った! ぴゃっぴゃっ!
— 天波 八次浪 (@yajirow) November 14, 2021
混乱の中で視た炎に包まれ瓦礫と化す都の光景は十年後に現実となり、生き延びた人々が建てたのが魔鏡の祠だ。
お題 汽笛海峡の入り口で汽笛を鳴らす。くぅうおおお……るぅうおおお……遠くからホエルオーの声が返ってくる。霧の中を大きな影が横切る。近すぎる、船に興味があるのか。エンジンを切る。舵を圧す重い水流。並走する影がぼぉおと低く鳴く。窓が震える。船の前の影が離れていく。どけ、と言ってくれたのか。
— 天波 八次浪 (@yajirow) November 13, 2021
お題 タイル床デパートの大理石のタイル床にはりついてオムナイトとカブトは太古の仲間の姿を探している。不思議に入り組んだ殻の断面にオムナイトが触手を這わせる。「あぁ、それは異常巻きの一族だね」複雑に見えるけど単純な式で作れる形。行き交う人々が見守る僕の足元で、二匹は熱心に太古の浅瀬を辿っていく。
— 天波 八次浪 (@yajirow) November 12, 2021
お題 スポンジ ポケモン シャワーズシャワーズ! どこだ!? 洗車終わったぞ!? ガソリンスタンドの水溜りは汚いからとけるのはやめろよ!? ん? 変な声で鳴くなぁ洗車機に入って遊んでいるのか? 危ないからやめろよ巨大スポンジに吸われ……ちょっおまっなっ……びぇぎゃああああああ!? 出られないのか!? きゅ、救急っ!
— 天波 八次浪 (@yajirow) November 11, 2021
お題 給湯 ポケモン ボルケニオン霧深い山奥に悲痛な声が響く。
— 天波 八次浪 (@yajirow) November 10, 2021
「頼む! 我々を哀れと思うならどうか……力を貸してくれ……」
給湯器が壊れた、と震え声は語る。
「うちは入浴剤を混ぜた偽の温泉だが、野生ポケモンが湯治に来るんだ……あいつらの怪我の治りが悪くなってしまう」
赤いごつごつした背がゆっくりと起き上がった。
お題 籠の鳥 ポケモン シンボラー籠に入っているように見える、それは鳥のように見える。極彩色の丸い籠が遺跡の柱の上に置かれて、中に影色の鳥がいる? 嘴に見えた頭上の突起。青く灯る単眼。口もないのに饒舌に鳴く。不意に開いた極彩色の籠は、羽だった。異形の鳥は夜空に飛び立っていく。鳴き声が響き、壁の文字の目が瞬きする。
— 天波 八次浪 (@yajirow) November 9, 2021
お題 お別れの鐘の音 ポケモン サマヨールお別れの鐘の音が響く。彼岸と此岸を分つ川の水位が増して、居並ぶ鬼火の目が淋しげに瞬き飛び去っていく。「一緒に行かなくていい?」縋った手を冷たい布の指が包んで赤い鬼火の目がゆらゆら揺れる。霊界の布の体がぎゅっと冷たく肩を抱いて囁く。まだこっちにいて。私はまた泣き腫らして目を覚ます。
— 天波 八次浪 (@yajirow) November 8, 2021
お題 そぞろ歩き ポケモン ガマゲロゲ執筆に詰まり夕涼みに川辺の道をそぞろ歩いていると「おいこら、おいこら」と声がする。見ると眼の上と肩と手の甲に巨大な瘤のある猪首せむしの異形の男が忽然と居り「お前、肩凝りだな」と三本指を肩に伸ばしてくる。魂消て声も出ぬ間に肩に当てられた男の掌は不思議な振動で肩凝りが治った、という。
— 天波 八次浪 (@yajirow) November 7, 2021
お題 尻尾この鉄壁の構えはあらゆる打撃を殺す。さあどこからでもかかってこい。ほぉ、なりはちっこいが素早い……ん、なんだ尻尾を振りよって可愛い奴め遊んで欲しいのか? ここは危ないからよそに行きなさいおじさんは相手してやる暇はな……ぐはあっ!?
— 天波 八次浪 (@yajirow) November 6, 2021
お題 朔日昼間にしては珍しくブラッキーが元気だ。振り向いた目は赤く輝いている。いつもべちゃりと眠っている正午、なのに天頂の日に向かって伸び上がって……不思議と日の眩しさが柔らかい気がする。
— 天波 八次浪 (@yajirow) November 5, 2021
玄関で靴を脱いでいてカレンダーの太陰暦の欄が目に留まった。そうか、今日は朔日だ。
お題 軌道修正デブリは避けたがこのままでは地球に落下して燃え尽きてしまう。ポリゴン2はすぐに軌道修正に必要なΔvを割り出した。余裕。バーニアを噴かせて軌道を押し上げる。蒼く瑞々しい地球の赤茶けた山脈が眩い砂漠が流れてゆく。白雲を隔てた地上局に「軌道修正完了」と送ると「いい腕だ」と来て少し照れる。
— 天波 八次浪 (@yajirow) November 4, 2021
お題 心拍指数バネブーは螺旋状の撥条の尻尾で跳ねて心臓を動かしているので脈拍が跳ねるペースでわかる。ぽょんぽょん! ぽょんぽょん! カチカチ、カチカチ、と掌に握ったカウンターを押す。よく晴れた暖かな昼下がり、穏やかに跳ねるバネブーたちの心拍数は60/m。地道な計測の積み重ねで心拍指数が算出される。
— 天波 八次浪 (@yajirow) November 3, 2021
お題 そぼろ丼立ち食いの店でそぼろ丼を掻き込んでいたらいつの間にか深い森の中に迷い込んでいた。そぼろの粒や米粒を目印に出口を探すが、気配に振り向くと野生のジグザグマが次の一口を待って舌を出して見上げていた。蔦を掻き分けるとそこは立ち食いの店のカウンターで店主の長髪が尻尾のようにふさりと揺れた。
— 天波 八次浪 (@yajirow) November 2, 2021
お題 決死ラプラス決死のほろびのうた!
— 天波 八次浪 (@yajirow) November 1, 2021
そんなっ入れ替わる仲間はもう居ないのに!
そんな手でやられるくらいなら自ら引導を渡す!
マルマイン決死のだいばくはつ!
ちゅどーーーーーん!
ラプラス耐えたぁっ! が! 洞窟の天井が崩れてきたぁああっ!
トレーナー諸君、決死の大脱出だ!!! 走れっ!!!
お題 エナジー新緑平原は草花の生気に満ちて緑のエネルギーがあふれているので生息するポケモンはくさポケモンのみならずクワガノンもイオルブもエナジーボールを放ってくるので絶対に近寄ってはいけませんよあんた即死するからなと私の話を聞いて花を摘みに行きたがっていた沼のヌオーに言い含めた。
— 天波 八次浪 (@yajirow) October 31, 2021
お題 取引譲渡証明書に実印を押した。七年間連れ添った愛車とはこれでさよならだ。証明書を厳しい目つきで確かめて紙製ファイルに納めた取引相手は私の新しい相棒が入ったアタッシュケースを開いた。高鳴る鼓動。唾を飲み込んだ喉が痛い。目にした瞬間息が止まる。燦然と輝く、がんばリーリエSRのカード……!
— 天波 八次浪 (@yajirow) October 30, 2021
お題 そそくさまずいまずいってはよはよ屈め屈め見つかったら勝てないからいやだって有利な技ひとつもないし毒攻撃してくるじゃん草だよこの子そうラランテスは虫じゃないんだよ信じられる? そゆわけでここは無理だからそそくさと退散するしかないわけですよOK? ささっこっちからはよ出よ早ぅ早う早よして……!
— 天波 八次浪 (@yajirow) October 29, 2021
お題 テンペストとどろく雷鳴。冬の包容が燃えがらの低湿地を不毛の大地に変えた。豪雨前線が大荒れの針の嵐のように襲い来る。それはゼブライカの涙の雨だ。悔恨とすさまじい激情が彼の平和な心を放逐した。手加減なしの電撃破。突然の衝撃に熱病の痙攣の如くのたうち吠える悪鬼をサディスト的喜びで踏み荒らした。
— 天波 八次浪 (@yajirow) October 28, 2021
お題 殺風景この殺風景な荒野の写真に35匹のポケモンが写っています。ほぉディグダから見付ける方は珍しいほうほうヨロイ島で? そうウソッキーはわかりやすいですね。イシツブテ正解。カクレオン正解よく見つけましたねそう赤いギザギザです。え? イワーク? どこに? 本当だ居るぅうーッ!!!
— 天波 八次浪 (@yajirow) October 27, 2021
お題 朝焼け目が覚めた。カーテンの隙間からオレンジ色の光が射し込んでいる。朝焼けの時間に起きたんだ。胸が熱い。顔が火照る。肌寒さも感じることなくすんなりベッドから出られた。地平線の真っ赤な太陽に焦がれてカーテンを開けたら、窓一面にウルガモスが貼り付いていて外はまだ真夜中だった。
— 天波 八次浪 (@yajirow) October 26, 2021
お題:ブラッディームーン青い地球の影と同化した“月を誘いし獣”ルナアーラはつぅと月の青光を啜った。月の顔が掠れた血の色で覆われていく。異界から流れ込む血を啜って金の弧が――ルナアーラの輪郭が光り輝いていく。やがて月の血は吸い尽されて冷めた光が君の頬を照らし、二筋の冷たい反射をルナアーラが拭う。さ、おやすみ。
— 天波 八次浪 (@yajirow) October 25, 2021
お題 衣替え家を出て急な寒さに身震いした。空気が冷たい。クロゼットの奥からコートを探して出直した。公園の色が重く一変していた。草木の色は昨日と同じだけれど、群れたシキジカたちの毛が枯葉の濃色に変わっていた。昨日より密集している、寒いものね。帰ったら衣替えしないと、冬物どこに仕舞ったっけ……。
— 天波 八次浪 (@yajirow) October 24, 2021
お題 スコティッシュフォールド「すっごい硬いのにすべすべだぁ! 折れ耳かわいー! スコティッシュフォールドみたい!」
— 天波 八次浪 (@yajirow) October 23, 2021
イワンコを撫でくり回して耳をぷにぷに触りながら“あり得たかもしれない平行世界”からの旅行者は言う。翻訳されないってことは固有名詞か。「猫の種類だお」ふむ、ニャースやニャビーやチョロネコの仲間か。
お題 日記帳うちらの交換日記に日付も署名も無しでポケモンの足跡だけついてるページが度々あってね、誰かの友達がゲストで書いた落描きかと思ったら誰も知らないって言うのよ。でね、これ木の実の汁だよね。これ、君の足跡だよね。犯人は君だな! なんて賢いんだ! これからもやるといい! って書いとくね。
— 天波 八次浪 (@yajirow) October 22, 2021
お題 裁縫セットん、ボタンが取れたの? 貸してみ。ほいクルミルちゃん出てきてちょ。この子は口から糸を出して切ったり塗ったりできるのよ葉っぱだけじゃなく布も楽勝、ほつれても破けてもすぐに直してくれるのよ結構器用でねぇ裁縫セット要らずよ。そいじゃあ……ああっ……ボタンに糸が通せない!!!
— 天波 八次浪 (@yajirow) October 21, 2021
お題:滝汗「このヌメイルのとくせいはうるおいボディ! この雨の中なら麻痺毒なんぞほらこの通り即座に流れ出るわぁ! いけヌメイル! どうした鳴き声がなんだかいつもと違うぞ何故目を逸らすやられるぞ! なっ、気絶!? 何をされた!?」
— 天波 八次浪 (@yajirow) October 20, 2021
「えっ? 勝った??」
《病院》
「脱水症状です」
「何故!?」
お題:ラフ画淡いタッチのロマンティックな雰囲気の絵ですねぇ、これはゴースですか?
— 天波 八次浪 (@yajirow) October 19, 2021
いいえ、♀のパルシェンの中身です。
お題:サンクチュアリレギュレーターを再度点検してください、この先の窪地は毒ガスが充満した死の世界です。鳥ポケモンもこの上は避けて飛びます。ほらそこにオタチの骨が……注意を怠るとそうなります。では足元に気を付けて……この音ですか? ええ、賑やかでしょう。ここは毒ポケモンのサンクチュアリなんですよ。
— 天波 八次浪 (@yajirow) October 18, 2021
お題 何もかも何もかもが変わっていた。体は石になっていた。それでも飛ぶことはできた。何もかもを忘れてしまって前の景色も体の感覚も思い出せない、ただこうではなかったという違和感だけが前の僕の名残だ。ここには何もかもがある。塒も飯も仲間も冒険も恋も。再び生まれた僕は見知らぬ景色を日常に変えていく。
— 天波 八次浪 (@yajirow) September 19, 2020
お題 スクロール秘伝の巻物に記された筆跡は暗号ではなく図である。具象ではなく抽象、力の流れを示している。巻物を繰れば時間が進む。一度に把握したい範囲を自由に開いて一望できるという点では動画より優れている。これをポケモンの意識に直結して“伝授”できるようにしたものが『ひでんマシン』である。
— 天波 八次浪 (@yajirow) August 10, 2019
お題 探す「探せーッ!」
— 天波 八次浪 (@yajirow) June 20, 2019
ジグザグマを全員ボールから出して号令をかけた兄ちゃんは半泣きで
「ダウジングマシンは!?」
「部屋……」
「あ″ーッ!」
「これで」
曲がった木の枝を二本拾うと
「占いじゃねぇんだ!」
怒られたけど数分後、枝が開いた植木鉢の下から鍵が見つかって、僕らはようやく家に入れた。
お題 映画シーン46はリテイクの嵐だった。
— 天波 八次浪 (@yajirow) June 18, 2019
主役とヒロインの背後にゼニガメが吐いた絶妙にロマンチックな「あわ」が飛ぶ。
「休憩挟みまーす」
口元をしわしわにした半眼のゼニガメにADさんが駆け寄りPP回復の飴を差し出す。舐め終えたゼニガメの目が据わる。助監督が叫ぶ。
「シーン46、テイク31、スタート!」
お題 病院 元ネタ 落語「葛根湯」どうなさいました? のしかかりを食らってから痺れが取れない? ラムの実を出しましょう。
— 天波 八次浪 (@yajirow) June 14, 2019
次の方。火傷? ラムの実がよく効きますよ。
次の方。毒? ラムの実ですね。
次の方、暴れない! ラムの実を食べさせて!
あなたは? 付き添い? 大変でしたね、ラムの実でもどうですか?
お題 サインアンプから純音が響いた。オシロスコープのモニタには綺麗なサイン波が現れていた。
— 天波 八次浪 (@yajirow) June 13, 2019
「そう! できるじゃないか!」
彼は叫ぶとギターソロの時のように跳ね踊り、コイルを褒めちぎった。
照れたコイルの電流が乱れ、ノイズが部屋に響く。
コイルの歌が人々の耳に届くまで、あと数日。
お題 サイン七日七晩降り続いた雨が止んだ。海は泥色に染まり、無数の残骸が浮いていた。陽に照らされた水平線の彼方まで、ひとつの島影も無かった。羽音。舟底からポッポが飛び立った。とうとう独りになった男は噎び泣いた。
— 天波 八次浪 (@yajirow) June 13, 2019
数日の漂流の後、再び羽音。舳先に降りたポッポは瑞々しいオリーブの葉を銜えていた。
お題 ティッシュそれは霞のように眩しく薄くて軽い、口の中でさらっと溶けるほんのり甘いおやつでした。しかも、食べた先から次々と生えてくるのです。メリープは幸せ一杯です。少し帯電させてピリッとした舌触りを楽しむのも乙なものです。
— 天波 八次浪 (@yajirow) June 6, 2019
帰宅したご主人は鼻をすするとおやつ箱に手を入れ「あれ、もう空っぽ!?」
お題 制限時間ほろびのうたが響く。冷や汗が噴き出す。僕には場に出ている二匹しか居ない。制限時間内に倒すしかない。どんな手を使っても。「こらえる! 頼む……だいばくはつ!」煙の中、瀕死になってボールに格納される光が3つ。満身創痍で立つ姿がひとつ。安堵した耳に響く無情な声「企画の制限時間超過です」
— 天波 八次浪 (@yajirow) May 29, 2019
お題 葡萄色木から落ちてきたナマケロは葡萄色だった。
— 天波 八次浪 (@yajirow) May 27, 2019
「病気!? し、死んでる!? 腐ってる!? あ、動いた」
「これは色違いだロト! とても珍しい個体ロト! 捕まえるロト!」
「ひいいっ!」
捕まえたナマケロをバトルに出す。
「うわぁああ腐乱死体!」
「違うわ!」
そして進化。
普通の色になった。
お題 かご竹籠作りの名人の爺さんは、息子が置いて行ったバトルを引退したストライクと温厚な気質のドッコラーと連れ立って山に行く。竹を切って運ぶのが辛くなってきたけれど自分で竹を選ばなきゃ気が済まない爺さんはお蔭で仕事が続けられて二匹も楽しそうだが、「時々淋しそうにしよる」と爺さんはこぼす。
— 天波 八次浪 (@yajirow) May 24, 2019
お題 破片 題名 おちたあたまはタマタマとしてなかまをさがすためとくしゅなテレパシーをだしはじめる卵の破片を拾った。まだ裏の皮が柔らかい。「む、この辺りに赤ちゃんが」「いや、ポケモンの卵にしては小さい」風が吹き、椰子の梢が揺れる。バキャ、と鈍い音がして何かが地面にめり込んだ。「卵だ」「小さいね」卵が跳ねた。地面に割れた殻を残して、中身を覗かせた卵は一目散に草叢へ飛び込んだ。
— 天波 八次浪 (@yajirow) May 23, 2019
お題 骨折顔面骨折の重傷だったこの子もすっかり元気になった。もう骨折の跡形も無い。「へぇ、骨折……確かに骨だよねぇ、ふぅん、骨なんだ……割れるんだ……治るんだ……お面じゃないんだ……」ヨマワルの顔を無遠慮に触ろうとする友人の手をぺちっと払う。ゴーストに骨があるのはおかしいか?
— 天波 八次浪 (@yajirow) May 22, 2019
お題 やかん庭の草っ子たちは土から出て好き放題に歩き回っているのだが、朝八時には所定の位置に戻ってくる。ヤカンババアがおいしい水を掛けに来るからだ。ヤカンの中の硬い音が味の秘密か、草っ子たちが夢中になるこの水のレシピはババアしか知らない。ババアの前でだけやんちゃな草っ子たちはお行儀がいい。
— 天波 八次浪 (@yajirow) May 21, 2019
お題 やかんお社に夜詣りに出た兄がやかんづるが出たと顔を青くして帰ってきた。「ウツドンやろ?」「いや、丸い金属やった」古い祠から垂れ下がって空中で跳ねていたという。気分が悪いと兄は寝込んでしまった。
— 天波 八次浪 (@yajirow) May 21, 2019
翌朝その古い祠に行くと神職さんが大鈴の形のポケモンを磨いていた。曰く「北の分社から来た子や」
タイトル 幸せのベリー お題 紙袋紙袋一杯のベリーを貰った。これはポケモンにモテモテになる実なのよと聞いてはいたけれど、ふと振り向いた草叢で今まで見たこともない近さまで大勢のポッポやコラッタが集まってきて胸がいっぱいになった。心なしか体も軽い。幸せを噛み締めて家に帰って気付いたのだが、紙袋の底には穴が空いていた。
— 天波 八次浪 (@yajirow) May 20, 2019
タイトル アリアドスのかけつぎ屋さん お題 紙袋承知いたしました、大切な化けの皮、明日までに完璧に繕っておきましょう、このアリアドスにお任せください。代わりの被り物と致しましてここにある布キレはなんでもお使いくださ……あーっ! いけませんお客様! 紙袋はいけません! 外は雨! 待って聞いて走らないでお客様ぁーっ!
— 天波 八次浪 (@yajirow) May 20, 2019
お題 ダウンロード友達に誘われて数ヶ月ぶりにPokemon GOを起動している。「フレンドになってー」「ギフト贈りたいの取ってあるし」「対戦してー」「ポケモン交換しよー」「此処で取れるフィールドリサーチええで」待って待ってなにその機能?「えらい起動に時間掛かっとるなー」更新データのダウンロードが終わらない。
— 天波 八次浪 (@yajirow) May 18, 2019
タイトル 吸血 お題 絆創膏で、すり剥いちゃってさー。可愛いでしょこのバチュル絆創膏。本物のバチュルだよー。こちょこちょーほらほらぁ可愛いでちゅねぇ♡ うん、傷口の汚れも唾液で綺麗にしてくれるのよー。シャワーの時もしっかり貼り付いといてくれるしホント助かる。ただねこの子……お腹がいっぱいになると離れるの。
— 天波 八次浪 (@yajirow) May 16, 2019
お題 雪国氷壁の奥に見える影が何なのかを理解して震えが止まらなくなる。この冬に行方がわからなくなった人々、姿を消した獣たち。分厚い雪が音を消し、静寂の中で背後から響く含み笑い。洞窟の入口に白い着物姿の女の子が浮かんで、氷の吐息を吐く。手遅れだ。此処は彼女の城。私も彼女の所蔵品に加わるのだ。
— 天波 八次浪 (@yajirow) May 5, 2019
お題 5風を浴びて生っていた我々は地面に落ちた瞬間から不安に苛まれる。半身ならぬ五体が足りぬ焦燥。我々は引き合い集結して5つの頭が揃った。もどかしさが焦点に達し、強力になったテレパシーで血眼であと1つの頭を探す。
— 天波 八次浪 (@yajirow) April 21, 2019
最後の頭は割れていた。過酷な旅を終えて、我々はようやくひとつになったのだ。
お題:冬梢が揺れる。スピアーの巣を抱えたリングマが幹を伝って降りてくる。ヒメグマは掌をちゅぱちゅぱ吸ってリングマを見上げる。枯葉の上に落ちた果物には目もくれない。睨むリングマにヒメグマはげっぷをひとつ。リングマはスピアーの巣をヒメグマに渡すと猛然と果物を腹に納めた。冬ごもりの準備は続く。
— 天波 八次浪 (@yajirow) April 19, 2019
お題:記事 『情報戦』極秘の独占記事を鳥ポケモンが運ぶ
— 天波 八次浪 (@yajirow) January 26, 2019
スッパ抜かれた不徳の輩やライバル社が襲い来る
人知れず勃発する苛烈な空中バトル
鳥ポケモンから記事を奪った諸君
それを鵜呑みにしちゃあ足下を掬われるぞ
真の重要記事は堅固なセキュリティに護られたポリゴンが運ぶ
鳥が運ぶのは裏付けのない飛ばし記事だ